「送り速度の最適化機能」で加工時間を短縮する

OneCNC XR7は、Activ Cut Technologyというブランドコンセプトに基づいて開発されており、製造現場における加工効率を最大限に引き上げるための工夫が随所に見受けられます。

今回はそのコンセプトのひとつ「送り速度の最適化機能」についてご紹介したいと思います。

この機能は、HSMツールパスなどと比べると、それほど目立った派手な機能ではありませんが、実際に加工してみると機械にも優しいソフトな加工方法であることが実感でき、もう二度と手放せなくなるような優れた機能です。

実際にマシニング加工に携わっている方であれば、加工途中でコーナー部に差し掛かると、甲高い切削音がするのを経験していることと思います。
絵を描いてみると明らかですが、コーナー部は切削する体積が増えますので、当然工具への負荷が上がってしまいます。

そして、この一時的な負荷を抑えるために、作業者が常にオーバーライドのツマミをつかみながら加工するという方法は現実的ではなく、一般にはツールパス全体の送り速度を若干落として運用するという方法がとられていると思います。

しかし、ツールパス全体で見ると問題のコーナー部は、ほんの一部分でしかないのに、そのために全体の加工時間が犠牲になってしまうというのは、加工効率の観点から非常にもったいないことではないでしょうか。

そんな時は、OneCNCの「送り速度の最適化機能」を有効にしておきましょう。
ツールパスのコーナー部を自動的に検知して、その少し手前から送り速度を減速してくれますので、部分的に負荷が高まる問題を防ぐことができます。

言い換えると、コーナー部の負荷のことは気にせずに、材料と工具との関係だけを考えた「最適な送り速度」で加工できるということになります。

実際の設定メニューは非常にシンプルです。

コーナーと判定される円弧の条件や減速距離は、選択した工具の直径比率で指定できますので、 一度設定すると工具径が変わっても常に同じ条件を使用することができるように工夫されています。

そして、その結果生成されたツールパスの例が下の画像となります。
オレンジ色のブロックが、送り速度が減速される箇所です。


そして、この「送り速度の最適化機能」は、上のようなポケット加工に限定されず、ほとんど全てのミル加工用ツールパスに使用できるようになっているのも特筆すべき点です。

OneCNC XR7をお使いの方は、ぜひ2D加工、3次元荒/仕上げ加工、5軸加工、複合加工など、様々なツールパスに適用して、その効果を実感していただけたら幸いです。
OneCNC公式ホームページ  https://www.onecnc.co.jp/
OneCNC資料請求フォーム  https://www.onecnc.co.jp/inq/form.htm
高速加工・HSMツールパス - 13:43 -

  コメント